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山手線新駅名称、「高輪ゲートウェイ」は東京の歴史の生き証人

一昨日、山手線新駅の名称が「高輪ゲートウェイ」と発表されました。
山手線で初めて日本語と英語が合体した駅名に世間は大賑わいですね。

なぜ単純に「高輪」ではなくて、「高輪ゲートウェイ」なのか。

ゲートウェイ gateway という英単語はゲート(木戸、門)+ウェイ(道)であり、つまり日本語では「高輪門」、「高輪入口」といったところでしょうか。

「高輪門」といえばずばり、江戸時代の「高輪大木戸」です。
「高輪ゲートウェイ」駅ができる場所は今ではオフィスビルが立ち並んだ閑散とした場所ではありますが、実は東京の歴史においては重要な場所なのです。

東京がまだ江戸であった頃、高輪には高輪大木戸、つまり江戸の玄関がありました。
高輪大木戸は江戸の南の入口で、高輪大木戸門をくぐれば、その先に活気あふれる文化の街、江戸が広がっていたのです。
しかし、門といっても西洋の城壁のような重々しい姿ではありませんでした。
旧東海道の両側にこんもりとした石垣が築かれ、高輪大木戸と呼ばれていました。

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この錦絵は江戸後期の広重の高輪全図で、高輪大木戸も描かれています。
左のこんもりとした石垣が高輪大木戸です。

そして幸運にも現在、高輪大木戸は、高層ビルが立ち並ぶ第一京浜(旧東海道)にひっそりと佇み続けています。
高輪大木戸は、常に変化していく東京に奇跡的に残された、江戸時代の産業交通の史跡なのです。

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現在の高輪大木戸。草が生い茂っていますが、その下に石垣が残っています。

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新駅「高輪ゲートウェイ」の出入口は、ちょうどこの高輪大木戸のところです。写真の奥の茂みが高輪大木戸で、白い壁の部分が工事中の新駅です。

2020年、東京オリンピックの年に40年ぶりに誕生する山手線新駅、「高輪ゲートウェイ」。
この名称は、東京が、江戸から東京へ、そして東京から国際都市東京へと変貌していく姿を映し出した、生き証人と言えるのかもしれません。

プロフィール

古代コイン専門ギャラリー Parisii パリシー

Author:古代コイン専門ギャラリー Parisii パリシー
ローマコイン・ケルトコイン・ギリシャコインを扱う古代コインギャラリーParisii パリシーの中村です。
古代コインを通して、日々、世界を探求しています。
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